4月28日午前9時半頃から夕方6時半頃にかけて、本センターのUNIX系ディスクサーバであるsakuraのディスク障害により、UNIX系システム全てが運用停止しておりました。大変ご迷惑をおかけしました。
なお、このディスク障害による利用者ファイルへの影響について、こちらで判明した分についてはお知らせしましたが、その他、不具合が発生しておりませんでしょうか。お気づきのことがありましたら、プログラム相談室(075-753-7426)または、メールでconsult@kudpc.kyoto-u.ac.jp宛ご連絡ください。
本年度より、下記要領により夏期限定講習会を開催しますので、応募くださるようご案内いたします。
記
講習内容 | 利用者の希望内容により行なう小グループ講習会
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開催日時 | 平成9年8月1日(金)〜平成9年9月19日(金)の希望日 原則として午前中、半日 なお、希望日は申込み時に第3希望まで記入してください。 後日、日程調整の上、代表者へ連絡します。 |
講習会場 | 京都大学大型計算機センター3階講習室 |
申込み条件等 | 共同利用掛備付の用紙で申込んでください。
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受付期間 | 平成9年6月2日(月)〜同年6月13日(金) |
申込み先及び申込み用紙請求先 | 京都大学大型計算機センター共同利用掛 TEL 075-753-7407,7424 FAX 075-753-7450 |
本センターでは、平成8年7月より汎用UNIXシステム(sakura)において簡易メーリングリスト機能のサービスを行っていますが(ニュース
1996 No.7 およびニュース 1997 No.4 参照)、5月14日(水)より、使用できるアドレス形式を下記のように追加いたします。
簡易メーリングリスト機能では、UNIXシステム共通のメールアドレスである
利用者番号@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp
に加え、
(1) 利用者番号+メーリングリスト名@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp
(2) メーリングリスト名@利用者番号.sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp
の形のアドレスでの着信を許します。(1) または (2) のアドレスに届いたメールは、いずれも、当該ユーザのホームディレクトリに
~/.forward+メーリングリスト名
というファイル(転送アドレス設定ファイル)があれば、そこに記述されたアドレスに転送されます。メーリングリスト名には英小文字と数字、ハイフン(-)が使えます。転送アドレス設定ファイルが空の場合は、当該ユーザのメールスプールに通常通り格納されます。該当する転送アドレス設定ファイルがないアドレスに届いたメールは、エラーとなり発信者に返送されます。
今回追加されたのは (2)
の形のアドレスですが、(1) の形のアドレスに届いたメールの取り扱いはこれまで通りであり、すでにご利用頂いている方の設定変更の必要はありません。
(例1) メーリングリスト用アドレスの設定
利用者番号 z59999 のユーザが、
qwerty-ml@z59999.sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp
というメーリングリスト用アドレスを設定し、それに
z59999@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp
x59321@jpnkudpc.bitnet
foo@bar.org
の3つのアドレスを登録する場合、
~/.forward+qwerty-ml
という転送アドレス設定ファイルを作成し、その中に上記のアドレスを、1アドレス1行の形式で記述してください。各行にはアドレスのみを記入し、行頭および行末に空白などを入れないでください。
(例2) 別名の登録
利用者番号 z59999 のユーザ(名前を仮に大型太郎とします)が
oogata@z59999.sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp
という別名をアドレス登録する場合、
% touch ~/.forward+oogata
とする。これで当該ユーザのホームディレクトリに大きさ0バイトの.forward+oogata という転送アドレス設定ファイルができます。
[注意事項]
5月7日(水)からTSSのリージョンサイズの標準値を40MBから現行の最大許可量と同じく100MBに拡大しています。
これにより実行時に大きなメモリを必要とするプログラムでもlogon時にsizeオペランドを指定せずに100MBまでのメモリが利用可能になっています。
最近、スーパーコンピュータを用いた大規模演算の結果を一時的に書き出すための大容量ファイルを使いたいという要望が増えています。
センターでは、この要望に応え5月7日(水)からMSPシステムの短期ファイルボリューム(TANK)の利用者当たりの許可容量を100MBから2000MBに拡張しています。
この短期ファイルボリュームとは、作成日より二日間だけ保証されるボリュームで、利用者当たり2個、総量2000MBのファイルを置くことができ、課金はされません。
短期ファイルボリュームにファイルを確保するには、以下のようにUNITオペランドでTANKを指定します。
a. allocateコマンドでのTANKへのファイル確保例
# alloc dd(ft10f001) dsn(tank.data) unit(tank) space(500 100) cyl
b. ジョブ制御文でのTANKへのファイルの確保例
//GO.FT10F001 DD
DSN=user_id.TANK.DATA,DISP=(NEW,CATLG),
// UNIT=TANK,SPACE=(CYL,(500,100))
5月7日(水)から、VPP500での大規模演算の需要に応えるために、プログラム演算途中で使用可能な短期ファイルのサービスを開始します。
VPP500上の短期ファイルは、/WORKというディレクトリ配下にファイルを作成することで利用できます。/WORK配下のファイルは、NFS経由のアクセスとなる利用者のホームディレクトリ配下のファイルに比べて高速にアクセスでき、課金されません。短期ファイルの有効期間は、作成日より二日間で、利用者当たりファイル個数は2個、2000MBです。
また、VPP500上の短期ファイルは、他のシステムから参照できませんので、実行前、実行後に必要なファイルをコピーするなどの処理は、利用者の責任で行ってください。
なお、使用例および注意事項などの解説記事が会話型ベクトル計算機abacusの/usr/local/Doc/vpp_work.txtにありますので、参考にしてください。
5月7日(水)から、abacusでの大規模演算の需要に応えるために、プログラム演算途中で使用可能な短期ファイルのサービスを開始します。
abacus上の短期ファイルは、/WORKというディレクトリ配下にファイルを作成することで利用できます。/WORK配下のファイルは、NFS経由のアクセスとなる利用者のホームディレクトリ配下のファイルに比べて高速にアクセスでき、課金されません。
短期ファイルの有効期間は、作成日より二日間で、利用者当たりファイル個数は2個、2000MBです。
VPP500のFortran並列実行において、誤った並列化プログラミングをしてしまった時、無限のバリア待になってしまい、莫大な課金が課せられる可能性がありました。本センターでは、利用者からこのような事例に嵌まってしまったという報告は、受けて無いようですが、Try
& Errorで並列化を進めていく環境では、非常に危険です。したがって、この問題の解決をメーカーに要望をしておりましたところ、Fortranの実行時オプションとして、バリア待時間の指定が実現されました。ここで指定するバリア待時間とは、並列処理においてPE(Processor
Element)間の処理を一致させるための同期(バリア)のための待時間を設定するもので、入出力待時間は含まれません。
センターでは、調査と検討した結果、VPP500を用いた一般的な並列化コーディングでは、発生しないであろう値、30分をシステムのデフォルトとして設定しています。システム・デフォルトとして設定した、30分を超えたバリア待時間の値を超えて待が発生すると、以下のようなメッセージが出力され、実行が打ち切られます。
jwe2311i-u The program was terminated because barrier wait is over 1800 seconds.
jwe2312i-u line 24 The program was terminated because data transfer wait is over 1800 seconds.
このようなメッセージで実行が打ち切られた場合は、基本的に並列化コーディングの誤りと考えますが、バリア待はPE間でのデータ転送時にも起りますので、正しい並列化プログラムで、大量データの転送を行った場合にシステムのデフォルト値を超えるバリア待時間が必要な場合には、次のような形式で指定してください。
<<バリア待時間実行時オプションの指定形式>>
-Wl,-Pdt999
ここで、-WlはFortranの実行時オプションの指定で、-Pdt999がバリア待時間の指定です。999の単位は秒となっています。
<<abacus,uxpからNQSで使用する場合の指定例>>
1) NQSのスクリプトに実行時オプションとして60分を指定
a.out -Wl,-Pdt3600
2) NQSのスクリプトに実行時オプションの環境変数で60分を指定
Fortran90(abacusのfrtコマンド)でコンパイルした場合には、次のように指定します。
FORT90L=" -Wl,-Pdt3600"; export FORT90L
一方、FORTRAN77 EX(uxpでfrtpxコマンド)でコンパイルした場合には、次のように指定します。
FORT7EL=" -Wl,-Pdt3600"; export FORT7EL
Fortran90とFORTRAN77 EXでは、環境変数名が異なっていますので、注意してください。
<<MSPからMVPP連携でジョブを投入している場合の指定例>>
コマンド・プロシジャVPPFORTで60分を指定する例
// EXEC VPPFORT,PARM.GO='-Wl,-Pdt3600'
コマンド・プロシジャVPPF90で60分を指定する例
// EXEC VPPF90,PARM.GO='-Wl,-Pdt3600'
なお、MSPのJCLは基本的に英大文字で記述しますが、MVPP連携ジョブで指定するパラメータは、英大文字、小文字が区別されますので注意してください。
システムで作成したプログラムの大きさは、sizeコマンドで知ることができますが、VPP
Fortranで宣言したグローバル変数の大きさは、sizeコマンドで調べることはできません。これを調べるコマンドgsizeが提供されました。
なお、gsizeコマンドは、会話型ベクトル計算機abacusに限っています。
gsizeコマンドの仕様は、以下の通りです。
[名前]
gsize
グローバル変数領域獲得サイズの出力表示
[形式]
gsize filename ....
[機能]
gsizeコマンドは、VPP Fortranで宣言されたグローバル変数領域獲得サイズ(合計値、分割あり変数、分割なし変数それぞれのサイズ)と変数の個数(合計値、分割あり変数、分割なし変数それぞれの個数)および指定PE台数をそれぞれ表示します。
[出力形式]
gsizeコマンドの出力形式と結果の意味は以下の通りです。
-----------------------------------------------------------------
global array information:
total size - (1)KB ( (4)) on
(7) pe's
partitioned - (2)KB ( (5))
non-partitioned - (3)KB ( (6))
max. size / pe - (8)KB
-----------------------------------------------------------------
(1)
グローバル変数領域獲得サイズ合計(KB) (2)+(3)
(2) 分割指定ありグローバル変数領域獲得サイズ(KB)
(3) 分割指定なしグローバル変数領域獲得サイズ(KB)
(4) グローバル変数個数合計 (5)+(6)
(5) 分割指定ありグローバル変数個数
(6) 分割指定なしグローバル変数個数
(7) 指定PE台数
(8) 1PE毎のグローバル変数領域獲得サイズ(KB)
(1)/(7)
※ 注 (8)の値は厳密には(1)/(7)で求めた概算である。
[使用例]
1) グローバル宣言を使用したプログラム(global.f)の例
parameter (npe=4,n1=1024)
!XOCL PROCESSOR q(npe)
real*8 g1(n1),g2(n1),g3(n1)
real*8 l1(n1)
!XOCL INDEX PARTITION ip=(q)
!XOCL GLOBAL g1(/ip),g2,g3(/ip)
end
2) コンパイルとgsizeの実行
abacus% frt -o global.out -Wx global.f
abacus% gsize global.out
-----------------------------------------------------------------
global array information:
total size - 24KB ( 3) on 4
pe's
partitioned - 16KB ( 2)
non-partitioned - 8KB ( 1)
max. size / pe - 6KB
-----------------------------------------------------------------
データベースSHUUGE は日本古代の法制史料「令集解」の全文情報です。この度,「令義解」のうち,軍防令・倉庫令・医疾令・関市令・捕亡令・獄令・雑令の7篇目について,その全文内容をサブファイルGIGEとして追加しました。検索方法は別途,広報にて解説記事の掲載を予定しています。ご利用ください。
<データベースの呼出し方法> <MSPシステム>
# IRS SHUUGE SUB('GIGE') <--- サブファイルGIGEのみの呼び出し
# IRS SHUUGE <--- データベースSHUUGE全体の呼び出し
<出力例>
#1 | ||
本文 | 隊伍条。凡兵士各為隊伍。謂。 | |
巻 | G5 | |
頁 | 183 | |
行 | 04 | |
篇目 | 義 軍 | |
条数 | 02 | |
属性 | 令本文 |
TTY手順による交換回線端局設置申請については、平成9年度より申請書提出の必要はありませんのでお知らせします。
遠隔地の利用者で,本センターへの出張利用(科学研究費等による利用は除く)をされる方のために「利用者旅費の制度」があります。旅費の支給を希望される方は,所定の申請書に必要事項を記入(出張利用を必要とする理由を明記してください)の上,出張希望日の2週間前までに共同利用掛宛お送りください。
混雑期(11月〜3月)を避け,できるだけ早い時期にご利用ください。
・461回 パソコン通信クラリネットの利用
開催日 | 平成9年5月28日(水) |
受付期間 | 平成9年5月14日(水)〜平成9年5月23日(金) |
内容 | パソコン通信システムクラリネットによるメール、会議室、ニュース等の利用について説明します。 |
・462回 Fortran
開催日 | 平成9年6月3日(火) |
受付期間 | 平成9年5月20日(火)〜平成9年5月29日(木) |
内容 | Fortranの文法および、 会話型ベクトル計算機(abacus)でのコンパイル、デバッグ、NQSによるバッチジョブ投入について。 |
・463回 データベース検索(INSPEC)
開催日 | 平成9年6月6日(金)13:30〜 |
受付期間 | 平成9年5月23日(金)〜平成9年6月3日(火) |
内容 | INSPEC
データベースは理工系の文献二次情報です。物理学,電気・電子工学,計算機・制御工学関係の分野が収録(1969年以降)されています。講習会ではINSPEC
データの特徴とINSPEC関連データベース(雑誌情報,INSPECシソーラス情報,INSPEC分類コード情報)の解説と検索方法について説明します。 検索実習はWebでの利用およびTSSでの利用を行います。 |
・464回 並列Fortran
開催日 | 平成9年6月11日(水) |
受付期間 | 平成9年5月28日(水)〜平成9年6月6日(金) |
内容 | VPP500における並列化モデルやVPP Fortranの文法など並列化Fortranプログラミングの基礎、センターでのVPP500システムの基本的な使い方、簡易並列化方法や行列計算ライブラリなど実践的並列化プログラミングについて講義を行います。 |
・465回 UNIX シェル プログラミング
開催日 | 平成9年6月13日(金) |
受付期間 | 平成9年5月30日(金)〜平成9年6月10日(火) |
内容 | UNIX上での簡単なインタプリタ言語である、シェル(sh)についての講習です。UNIXコマンドを組み合わせたプログラミングをおこないたい人向けです。 |
・466回 AVS入門
開催日 | 平成9年6月19日(木) |
受付期間 | 平成9年6月5日(木)〜平成9年6月16日(月) |
内容 | AVSは汎用データ可視化システムの一つです。本講習ではAVS
Ver.5.3の概要、使用方法、基本的操作,ならびに簡単なデータの作成等の解説,実習を行います。 実習を希望される方は,申し込み時にその旨お申し出ください。 なお、最新バージョンである Viz/Express の解説は後期の講習会で行う予定です。 |
・467回 Maple V
開催日 | 平成9年6月24日(火) |
受付期間 | 平成9年6月10日(火)〜平成9年6月19日(木) |
内容 | 優れた数学ツールであるMapleVの基本操作と、Unix系で便利なフィルターとしての使用法等の実践的な応用問題への適用を紹介する。午前は講義,午後は実習を予定。 |
・468回 MATLAB(基礎)
開催日 | 平成9年6月25日(水) | |
受付期間 | 平成9年6月11日(水)〜平成9年6月20日(金) | |
内容 | (1)
MATLAB の基礎 ベクトルと行列 グラフィックス M-file の作成 Toolbox の利用 (2) SIMULINK の基礎 モデルの作成 シミュレーション MATLAB へのデータ転送 |
・469回 SAS利用者のためのMSP入門
開催日 | 平成9年6月26日(木) |
受付期間 | 平成9年6月12日(木)〜平成9年6月23日(月) |
内容 | TSSの基本的な利用方法とPFD/Eを用いたデータセットの作成・編集及びSASプログラムの実行方法等の解説 SASシステムの基本的な利用方法の解説 PFD/Eを用いたSASプログラムの作成・実行の実習 |
・470回 SAS-応用編-
開催日 | 平成9年6月27日(金) |
受付期間 | 平成9年6月13日(金)〜平成9年6月24日(火) |
内容 | SASでデータ解析をするうえで、比較的よく利用されるプロシジャを中心にプログラムを通して解説します。 午後からは実習を行います。 |
* 受講者定員
原則として30名
* 講習時間 10:30〜16:00
(特に講習時間を指定してある場合を除く)
* 会場 京都大学大型計算機センター3階講習室
* 申し込み Tel.075-753-7407,7424
または、センター3階受付カウンターにて
* 講習会資料は当日配布します。
前号のニュースでご案内した、1997年度開発計画前期分の追加募集の締切は、5月23日(です。申請を予定されている方は、お急ぎください。
金) 募集の詳細についてはニュース 1997 No.4
または開発計画広報のページ
http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Kaihatsu/
をご参照ください。申請書の請求は、共同利用掛(Tel. 075-753-7407,7424)またはメールにて kaihatsu@kudpc.kyoto-u.ac.jp までお申し出ください。