ニュース 1994 No.12

1. 年末・年始の運用について(再録)
2. 新スーパーコンピュータの運用開始とジョブクラスの制限について
3. VPP用カタログドプロシジャの新設(VPPFORT,VPPRUN)
4. 1月からのVPジョブについて
5. UXP の不要ファイルの消去について
6. データベースINSPECJのデータ更新について
7. データベースINSPECTHのデータ更新について
8. 「データベースCNMRPの新書式への書換えについて」の記事(前号記事)の一部訂正
9. 「オンライン・デ−タベ−ス利用ガイド(第14版)」の発行について
10. 第10回研究発表会開催の案内
11. 科学研究費による利用期限の注意
12. 平成6年度利用申請の受付期限について
13. 平成7年度利用申請の受付について

1. 年末・年始の運用について(再録)

  新スーパーコンピュータへの移行のため、年末の計算機サービス等の最終日は
次のようになります。

  1)館内サービスは12月22日(木)午後9時まで。
      ただし、NLPなどの出力及びMT装置利用は午後6時30分まで。

  2)館外オンラインサービスは12月22日(木)午前8時45分から連続して
      12月26日(月)午前8時まで行ないます。

  3)プログラム相談室は12月22日午後4時まで開室します。

  4)図書資料室は12月26日午後5時までです。
    
  年始の運用は平成7年1月5日(木)からすべて平常どおり行ないます。
  なお、年末に処理できなかったバッチジョブは新年に処理します。


2. 新スーパーコンピュータの運用開始とジョブクラスの制限について

  平成7年1月5日(木)から新スーパーコンピュータによる運用を開始します。
新スーパーコンピュータは、従来のベクトル型計算機と並列型ベクトル計算機の2
種類から構成されています。詳しくは広報10月号, 12月号を参照してください。
  ベクトル型計算機は、VP2600EとVPP500ーGSPの2台設置されて
います。いままでどおりジョブクラスE,Fで利用できます。利用方法は殆ど変わ
りません。
  並列型ベクトル計算機は、VPP500ーPE15台から構成されていて、運用
では5台のPEを同時に使用するジョブクラスR,Sと1台のPEを使用するジョ
ブクラスP,Qとが新設されます。
  汎用機を含めてジョブクラスの制限を見直し,下の一覧表のように緩和しました。
せいぜいご利用ください。


               ジョブ種別一覧表

                                                    1995年 1月 5日から  

 ---------------------------------------------------------------------- 
 !      !          制          限                         !           ! 
 !ジョブ!-------------------------------------------------!  備考     ! 
 !クラス! CPU時間  ! リージョン   システム!   EXCP        !           ! 
 !      !          ! 最大 (標準)    記憶  !   回数        !           ! 
 !------+----------+----------------------+---------------+-----------! 
 !  A   !   30 秒  !100 MB (40MB)    0    !  20,000       !           ! 
 !  B   !   30 分  !100    (40  )    0    ! 200,000       !汎用機     ! 
 !  C   !  3 時間  !100    (40  )    0    ! 500,000       ! ジョブ    ! 
 !  I   !  3 時間  !200   (100  )  400 MB !1500,000       !           !
 !------+----------+----------------------+---------------+-----------! 
 !  L   !   30 秒  !  1 MB  (1MB)    0    !  30,000       !N-1 RJE    ! 
 !------+----------+----------------------+---------------+-----------! 
 !  E   !   30 分  !100 MB (40MB)    0    ! 200,000       !VPジョブ   ! 
 !  F   !  3 時間  !500    (40  ) 2000 MB ! 500,000       !           ! 
 !------+----------+----------------------+---------------+-----------! 
 !  P   !  30 分   !  100 MB 経過時間 90分! 500,000       !VPP    PE=1! 
 !      !          !                      !               !           !
 !  Q   ! 3 時間   !  100 MB 経過時間540分! 500,000       !           ! 
 !      !          !                      !               !           !
 !------+----------+----------------------+---------------+-----------! 
 !  R   !  30 分   ! (200 MB x 5)         ! 500,000       !VPP    PE=5! 
 !      !          !         経過時間 45分!               !ジョブ     !
 !  S   ! 3 時間   ! (200 MB x 5)         ! 500,000       !           ! 
 !      !          !         経過時間270分!               !           !
 !------+----------+----------------------+---------------------------! 
 ! TSS  !  30 分   ! 40 MB                !   なし        !           ! 
 !      !          !100 MB                !               !           ! 
 !------+----------+----------------------+---------------------------! 
 ! UXP  !標準 2分  ! 12 MB                !1ファイルの大きさ 20MB     !
 !      !最大60分  ! 40 MB                !1ファイルの大きさ 50MB     !
 ---------------------------------------------------------------------- 
 ! 特殊ジョブ      ! 特に制限は無いが、申請が必要                     !   
 ----------------------------------------------------------------------

 <注> 
   * リージョンを指定しないとき,標準の値が採用される. 
   * 出力ページの制限は,どのジョブクラスも300ページ. 
   * 出力行数の制限は,どのジョブクラスも 100,000 レコード(行). 
     ただしNLP,プロッタ関係,端末出力を含む. 
   * VPPジョブ当たりのファイルの大きさは500MB.
   * VPPジョブのEXCP回数は転送時にMSPでカウントされる回数


3. VPP用カタログドプロシジャの新設(VPPFORT,VPPRUN)

  VPPでFORTRANジョブ実行のためのカタログドプロシジャVPPFORTとVPPRUNを新
設しました.
1) VPPFORT :
    FORTRANプログラムを FORTRAN77 EX/VPPコンパイラで翻訳・実行する。
  [形式]
  //  EXEC VPPFORT,SOURCE='ソースプログラムのds名',
                   PARM.FORT='コンパイラへのパラメータ',
                   INC='インクルードプログラムのds名',
                   SYSOUT=出力クラス,
                   FORM=出力形態,SIDE=BOTH,
                   DEST=リモートステーション名,
                   STEP=ステップ,
                   PARM.GO='実行時のパラメータ'

   必須    なし (通常は SOURCE を指定する必要がある)
   省略値 : SYSOUT=A
   注意
        SOURCEパラメータを指定しない場合は,DD名 FORT.SYSINの
        DD文を付けなければならない。
  [オペランドの説明]
   オペランドについては FORT に同じ。
   但し,STEPについては, C(翻訳のみ)が指定可能.省略時は,CLG。
 〔利用例〕
   1) データセット dsn6.fort にあるプログラムをVPPで翻訳実行する。
   //jobname1 JOB 利用番号,####,CLASS=P
   //  EXEC  VPPFORT,SOURCE='利用者番号.dsn6.FORT'
   //GO.SYSIN  DD  *
      入力データ
   //
   (@FORTコマンドを使用すると)
     # @FORT  dsn6 data(*) JC(P)
       (入力データ または "/*" [終わり〕)
      入力データ
      /*

   2) データセットprog1.fort にあるプログラムをVPPで翻訳実行する。
    入力データは dsn9.DATA にある。
   //jobname2 JOB 利用番号,####,CLASS=R
   //  EXEC  VPPFORT,SOURCE='利用者番号.prog1.FORT'
   //GO.SYSIN  DD  DSN=利用者番号.dsn9.DATA,DISP=SHR

   (@FORTコマンドを使用すると)
     # @FORT  prog1 DATA(dsn9.data) JC(R)

 2) VPPRUN :
   実行形式プログラム(ロードモジュール)を実行する。
   但し, VPPFORTに続いて利用する場合のみ。
  [形式]
  //  EXEC  VPPRUN,SYSOUT=出力クラス
                   FORM=出力形態,SIDE=BOTH
                   DEST=リモートステーション名
                   PARM.GO=' 実行時のパラメータ'
   必須    なし
   省略値  SYSOUT=A
   注意   ロードモジュールはPASSされる。         

  [オペランドの説明]
   オペランドについては RUN に同じ。
 〔利用例〕
   1) データセット dsn6.fort にあるプログラムをVPPで翻訳し,実行を2回する。
   //jobname1 JOB 利用番号,####,CLASS=P
   //  EXEC  VPPFORT,SOURCE='利用者番号.dsn6.FORT'
   //GO.SYSIN  DD  *
      入力データ
   //  EXEC  VPPRUN
   //GO.SYSIN  DD  *
      入力データ
   //
   注意) 入力データを示すDD文のDD名は GO.SYSIN でよい。

 (その他) HJCL コマンドでカタログドプロシジャの説明が得られます。


4. 1月からのVPジョブについて

  1995年1月5日から VPシステムが VP2600EとVPP500-GSPとの2台になります。
VP2600Eの方がGSPより演算速度が1割速いこと、SSUを使用する場合はVP2600Eに限定
されることから、VPの使用を使い分けていただく必要があります。
  VP2600Eで実行させるには、下記のコマンドプロシジャ または カタログドプロシジ
ャのSYSパラメータで
  SYS(VPE)  : コマンドプロシジャの場合
  SYS=VPE   : カタログドプロシジャの場合
と指定してください。なお、SSUパラメータを指定した場合、SYSパラメータに「VPE」
と指定したものとみなします。
  SYSパラメータにVPEと指定しない場合、空いている方のVPで実行されます。

            記
 コマンドプロシジャ名   : @FORT, @ANALYZE
 カタログドプロシジャ名 : FORT,  LOADGO,  RUN, ANALYZE, SAMPLING


5. UXP の不要ファイルの消去について

  平成6年1月9日(月)より、以下の2種類のファイルで、1週間以上アクセスさ
れていないものを、週単位に消去します。

  消去対象ファイル
        core   (コアダンプファイル)
	#*    (先頭が#で始まるファイル)

  これらは、基本的に不要で容量も大きくディスクスペースを圧迫し、他の利用者に
迷惑をかけるためです。


6. データベースINSPECJのデータ更新について

                       
  データベースINSPECJはINSPEC関連データベースに収録された雑誌に
関する情報です。今回、1995年版のデータが到着しましたので1993年版から
1995年版に置き換えました。収録雑誌数は388誌増加し、6,878誌になり
ました。ご利用ください。INSPEC関連データベースとはCODEN(CD)項
目が共通項目となっています。    
 また、論文の原文が国内で入手困難な場合は英国図書館(BL)のドキュメントサ
プライセンターにコピー依頼時に必要となる書架番号(Shelfmark)も収録
されています。活用してください。データの更新は12月1日(木)に行いました。
                       
<データベースの呼出し方法>
                       
 (例)情報処理学会の学会誌”情報処理”を検索する。     
                       
 # IRS INSPECJ
  RS> SEA FT JOHO SYORI
                       
<参考資料>
 ・利用の手引き−データベース検索(INSPEC関連)編−.
  ・オンライン・データベース利用ガイド(第14版).
  ・利用の手引き−データベース検索(FAIRS)編−.


7. データベースINSPECTHのデータ更新について

                       
  データベースINSPECTHはINSPECのシソーラス・データを収録した
データベースです。今回、1995年版のデータが到着しましたので1993年版
から1995年版に置き換えました。これにより、ディスクリプタ(統制語)数は
1,232件追加され、7,690件となりました。 
 本データベースはINSPEC関連データベースのキーワードとして活用できます
のでご利用ください。データの更新は12月1日(木)に行いました。
                              
<データベースの呼出し方法および使用例>
                       
 # IRS INSPECTH
  RS> SEA KW LAN        
                       
<参考資料>
 ・利用の手引き−データベース検索(INSPEC関連)編−.
  ・オンライン・データベース利用ガイド(第14版).
  ・利用の手引き−データベース検索(FAIRS)編−.
  ・THESAURUS 1993, INSPEC(1993).
   (注:1995年版は未着です。)


8. 「データベースCNMRPの新書式への書換えについて」の記事(前号記事)の一部訂正

                                 
  標題記事の表1に一部誤りがありました。つぎのように訂正します。
                                 
+−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I   I   誤     I    正        I 
+−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I項番1I SECTN1  I −SECTN1   I
I   +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I   I SECTN6  I −SECTN6   I
I   +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I   I SECTNO  I −SECTNO   I
+−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I項番2I CNMRP   I −CNMRP     I
+−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I項番6I CHAP1   I −CHAP1     I
I   +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I   I CHAP19  I −CHAP19  n I
+−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I項番7I FRAGCOD I −FRAGCOD I
I   +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+
I   I FRAGMT  I −FRAGMT   I
+−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+


9. 「オンライン・デ−タベ−ス利用ガイド(第14版)」の発行について

  「オンライン・デ−タベ−ス利用ガイド(第14版)」(全国共同利用大型計算機
センタ− ライブラリ・デ−タベ−ス連絡会刊)が発行されました。本センタ−の共
用デ−タベ−スをはじめ、他大学大型計算機センタ−及び学術情報センタ−でサ−ビ
スされているデ−タベ−スの利用方法などが解説されています。3階受付および図書
資料室で配布していますのでご利用ください。


10. 第10回研究発表会開催の案内

 本センター研究開発部主催の研究発表会を下記のとおり開催します。
多数ご参加ください。
				
				記

		日時:平成7年1月19日(木) 10:00より
		場所:センター講習室(3階)
	  プログラム:
		開会挨拶  大型計算機センター研究開発部長   星野 聰
	
	1.RACF情報とNISデータベースとの結合
		小澤義明、安岡孝一、高須賀道子(大型計算機センター)

	2.INSPECデータを用いたデータ圧縮語の再調査および分析
	        堀池博巳、永平広則、小澤義明(大型計算機センター)

	3.並列計算機結合網におけるソーティングのデータ転送複雑さ
		岡部寿男(大型計算機センター)

	4.通信集中局のあるネットワークにおける過負荷状態の改善法
		岩崎孝則(工学研究科)

	5.KUINSにおけるサブネット化について
		石橋勇人、金澤正憲(大型計算機センター)

	6.ソーティングネットワークにおける一提案---区間減少ソート---
		黒田久泰(工学研究科)

	7.合字法による補助漢字入出力ツールの開発
		安岡孝一(大型計算機センター)

	8.AVSを用いたシミュレーション支援
		川原稔(大型計算機センター)
	
	9.仮想生物集団における個性の自己生成に関する研究
		高玉圭樹(大型計算機センター)

       10.人文科学研究へのコンピュータ利用の課題
		星野 聰(大型計算機センター)

		閉会挨拶  大型計算機センター研究開発部長   星野 聰 
 


11. 科学研究費による利用期限の注意

 今年度科学研究費による利用期限は2月25日(土)です。
 平成7年1月、2月の利用通知書及び納入告知書はそれぞれ翌月中旬ごろになります。
また、科学研究費だけの利用の場合、利用期限が切れた後はデータセットをアクセス
できませんので十分注意してご利用ください。


12. 平成6年度利用申請の受付期限について

 今年度の計算機利用申請(新規・追加)の受付は2月28日(火)で締め切ります。
今年度内に計算機利用を予定されている方は早めに手続きをしてください。
 今年度京大を第二センターとして利用されるかたも、2月28日(火)までにセンター
に届くように所属センターへ手続きをしてください。
<注意事項>
 他センターの今年度利用申請受付締め切りは各センターごとに異なりますので、各
センターのニュースなどに注意してください(各センターの締め切りの前日までに
「APPLY」コマンドで手続きしてください)。


13. 平成7年度利用申請の受付について

 平成7年度の計算機利用申請の受付を次のとおり行ないます。

     新規利用申請    3月13日(月)〜
     継続利用申請    2月  1日(水)〜3月10日(金) センター必着

ただし、「APPLY」コマンドによる他センターへの継続受付は3月20日(月)まで
です。また、本センターを第二センターとして利用する方も3月20日(月)までに
所属センターへ手続きをしてください。

[注意事項]
(1) 京大を所属センターとして継続利用が見込まれる方には1月下旬に継続申請書を
     送付します。印字事項を確認し(誤りがあれば朱書で訂正してください)、必要
     事項を記入、押印の上返送してください。
(2) 継続申請は今年度に利用申請されている方に限ります。ただし、科学研究費
     による利用の場合は継続申請できません。
(3) 所属異動があった場合も継続が可能です。ただし、国→公私、公私→国の異動
     の場合には、前もって共同利用掛(Tel.075ー753ー7407)まで連絡し
     てください。
(4) 継続申請の手続きをされると、共用ファイルは翌年度も同容量、同個数が設定
     されます。また、共用ファイル許可量を減らしたい時は、「APPLY」コマンドの
     「共用ファイルの追加申請」で行なえます。なお、不要なデータセットは消去し
     、当面必要のないファイルは磁気テープ等にコピーして有効利用を心がけてくだ
    さい。

 * UNIXの継続について……MSPの継続申請が承認されると自動的にUXPも承認されま
   す。