京都大学大型計算機センターでは、平成11年12月下旬に汎用コンピュータシステムの置き換えの予定ですが、この時点でSPSS(社会科学のための統計パッケージ)の運用を停止することになりました。1973年春の京大第3版から実に27年の長きにわたって運用してまいりましたが、諸般の事情により運用を停止することになりましたので、お知らせいたします。
なお、SAS(統計解析システム)は継続して運用予定ですのでSPSSのシステムファイルをお持ちの方は早目にSASデータセットに変換していただくようお願いします。
【変換例、TSS】
#SAS * ------> SASコマンドの起動
1?
2?
3?
X ALLOC DA(SAVE.SPSS) F(IN) SHR ;
PROC CONVERT SPSS=IN OUT=SASD ;
PROC PRINT DATA=SASD ; RUN ;
1?
2?
3?
SPSSのシステムファイルのファイル参照名(IN)を割り当てる。
変換プロシジャで一時SASデータセットの作成
PRINTプロシジャで変換内容の確認を行う。
永久SASデータを作成して保存する場合には、新規ファイルの割り当てと、2?の OUT=SASD.FILE1のように2レベルの名前を指定する。
変換されるSPSSファイルは、変数名、変数ラベルは一切変更されない。
SPSSの文字変数は長さが4のSAS文字変数となり、SPSSのブランク値はSASの欠損値となる。
【変換例、バッチ】@SASコマンド(広報Vol.30、No.1、1997年2月)を利用されると便利です。
アプリケーションプログラムMOPACを6月16日(水)より運用を開始しました。
MOPACは様々な分子系に対する物性予測、構造解析のために広く利用されている半経験的分子軌道計算プログラムです。プログラムには高分子用半経験的分子軌道プログラムなどのMOPAC2000と光吸収スペクトル計算用半経験的分子軌道プログラムMOS-Fがあります。
MOPAC2000には入力キーワードに「MOZYME」を指定することにより並列計算が可能です。また、MOS-Fはベクトル計算のみとなっています。
利用はVPP800システムに接続し、それぞれのコマンドによりバッチジョブで計算依頼を行います。
【ジョブ依頼のコマンド】(1) MOPAC2000 : submopac [ジョブ・クラス名] [入力ファイル名]
(2) MOS-F : submosf [ジョブ・クラス名] [入力ファイル名]
【ジョブ依頼の例】(1) MOPAC2000の場合
VPP> submopac d test.dat <--- ファイル名の「.dat」は省略可
(注:入力ファイル名の修飾子は「.dat」を必ず付けて入力ファイルを作成してください。)
(2) MOS-Fの場合
VPP> submosf e test.mos <--- ファイル名の「.mos」は省略可
(注:入力ファイル名の修飾子は「.mos」を付けて入力ファイルを作成してください。)
【マニュアル】MOPACのマニュアルはsakuraシステムの/usr/local/doc/MOPACのディレクトリにあります。MOPAC2000はmopac2000.pdfとmopac2000.psの2つの形式のファイルがあります。MOS-Fはmosf.pdf、jmosf.pdfとmosf.ps、jmos.psのファイルがあります。
mopac2000.pdfはPDF形式でacroreadコマンドで、mopac2000.psはPostScript形式でghostviewコマンドで閲覧できます。マニュアルのページ数は約540ページ余りです。
mosf.pdfおよびjmosf.pdfはPDF形式でそれぞれ英語版および日本語版に対応しています。閲覧はacroreadコマンドで行えます。
mosf.psおよびjmosf.psはPostScript形式でそれぞれ英語版および日本語版に対応しています。閲覧はghostviewコマンドで行えます。マニュアルのページ数は約190ページ余りです。
【MOPACの説明】MOPACの概要説明は次のURLを参照してください。
http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Supercomputer/VPP800_Application/
登録番号
218
分類コード
Y4
プログラム名
anbop
内 容
並列化されたタイトバインデイングリカージョン法
形 式
コンプリートプログラム
使用言語
C++
開 発 者
西谷 滋人(京都大学工学部)、青木 正人 (岐阜大学工学部)
・ 本ライブラリ(anbop)は京大開発課題のもとで、開発作製されたものです。・ 利用できるシステムはアプリケーションサーバ(apps)です。
・ ソースの提供方法等については、開発者(西谷滋人氏)のメールアドレス (bob@karma.mtl.kyoto-u.ac.jp)へご連絡ください。
・ センター広報6月号(Vol.32、No.3)に開発者によるライブラリプログラムの紹介記事(研究開発のページ)が掲載されます。
また、sakuraの /usr/local/KLIB/doc/anbop にも同記事が格納されています。
なお、端末での記事の閲覧方法、プリンタへの印刷方法についてはセンター広報Vol.32、No.1(1999年2月号)の解説記事「センターへのQ&Aから」をご覧ください。
MacintoshやWindowsパソコンのNetscape Messenger, OutlookExpress, EudoraなどPOPを使用したメールリーダを利用されている場合に、一部の利用者から負担金が高額になるという連絡がありました。
調査の結果、メールリーダの初期設定時に下記のような誤りと思われる設定がなされていましたのでご注意ください。
1. メールをサーバに残したままにする
2. 新着メールの自動確認をする。かつ、確認の時間間隔が5分以内
上記のように、1. を行なうと新着メールの確認はサーバの先頭メールから、毎回検索しますから、当然CPU時間が多くなります。さらに、溜ったメール容量が多くなりますと、後ろにある新着メールを探せなくなります。
2.の確認時間間隔を短くすると、受信したメールの量にもよりますが受信作業が輻輳し、同じ新着メールを探しているというお粗末で無駄な作業となる恐れが有ります。また、自動確認は万一エラーが発生していてもわかりませんし、これを何回も指定時間間隔で繰り返しますので、全く無駄なCPU時間を費やしている事になります。
以上の理由から、次のような設定を推奨します。
1. サーバにメールは残さない。
2. 新着メールの確認はご自分で行なう。自動確認を行なうなら、時間間隔を1時間以上にする。たまに、手動受信を行なってエラーの有無を確認する。
メールを送る場合の一般的注意事項ですが、一通のメールは 50Kバイト以内に収めましょう。大容量のメールは分割して送りましょう。ただし、十分な時間間隔で送って下さい。送り先のメールサーバを溢れさせて、メール受信が出来なくなる原因を作った張本人にならないように気をつけましょう。
受講者定員
原則として30名
講習時間
10:30 〜 16:00 (早目に終了することもあります)
会 場
京都大学大型計算機センター 3階 講習室
申 込
同上 3階 事務室 共同利用受付カウンター
電 話 : 075-753-7424、又は 7407
e-mail: kyodoriyo@kudpc.kyoto-u.ac.jp
センターホームページの講習会案内からも申し込めます。http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Services/Cource/【511回】 MATLAB(基礎)
開 催 日
平成11年6月25日(金)
受付期間
平成11年6月10日(木)〜平成11年6月22日(火)
内 容
MATLABの基本操作,ベクトル・行列の扱い方,MATLABのプログラムにあたるM-fileの作成および実行,データの入出力,ライブラリにあたるToolboxの利用法,およびグラフィックス機能の使用法など,MATLABの基礎的な使用法について,実習を行いながら解説する.
【512回】 UNIXシェルプログラミング
開 催 日
平成11年6月30日(水)
受付期間
平成11年6月15日(火)〜平成11年6月25日(金)
内 容
UNIX上での簡単なインタプリタ言語である、シェル(sh)についての講習です。UNIXコマンドを組み合わせたプログラミングをおこないたい人向けです。
【513回】 Fortran (基礎)
開 催 日
平成11年7月21日(水) 10:30〜12:00
受付期間
平成11年7月6日(火)〜平成11年7月16日(金)
内 容
Fortran90 の言語仕様をもとに、基本的な Fortranプログラムの作成方法について解説します。
【514回】 ベクトルプログラミング
開 催 日
平成11年7月21日(水) 13:30〜16:00
受付期間
平成11年7月6日(火)〜平成11年7月16日(金)
内 容
Fortranプログラミングにおけるベクトル化の基本、及びチューニングの手法についての解説
【515回】 並列化プログラミング
開 催 日
平成11年7月22日(木)
受付期間
平成11年7月7日(水)〜平成11年7月19日(月)
内 容
新スパコンVPP800での並列処理について概説し、Fortranを基本にした並列化手法および新しいライブラリおよびツールの利用方法について解説します。
1. 受付の開始
文部省科学研究費補助金(以下「科研費」という。)による計算機利用申請は、交付内定通知があった段階から受け付けています。
2.利用期限の指定について
・ 先に利用申請時等にお知らせしておりますが、科研費による平成11年度の最終利用期限は、平成12年2月15日(火)です。
・ 2月分の利用負担金請求は、科研費とそれ以外とに分けて行います。
・ 2月分の科研費に係る利用負担金通知書及び納入告知書は、2月20日過ぎに各経理責任者へ発送予定です。なお、科研費以外の支払い費目のある場合、月額課金である共用ファイル及びPPP(ダイアルアップIP接続)に係る負担金は、2月末日までの月額計算を行い、科研費以外の費目で負担していただくことになりますのでご了承願います。
3.その他の留意事項
科研費による利用負担金を校費等へ振り替えて支払うことはできません。また、計算機利用申請書における利用負担金支払見込額は、あくまでも利用予定額です。予算管理には、各自、充分ご留意ください。