ニュース (全国共同利用版)
2002年6月号

目 次

  1. UNIX版sasバージョンアップ6.12の運用停止について
  2. Gaussian98のリビジョンアップについて
  3. MOPAC2002の運用開始について
  4. データベースCSDのレベルアップについて
  5. CDコピー機の運用について
  6. VPP800のスケジューリングについて
  7. 平成14年度CPU定額利用(第2期)の受付について
  8. 科学研究費補助金による計算機利用申請書等の取扱いについて
  9. プログラム講習会開催の案内

1.UNIX版sasバージョン6.12の運用停止について

UNIX 版sasの最新版である、バージョン8.2を運用開始時に混乱を避けるため、旧バージョン6.12を並行サービスしてきましたが、既にニュース(平成14年1月号)でお知らせしているとおり、平成14年6月28日(金)をもって運用を停止します。これにともない、バージョン8.2の起動コマンドを暫定的にsas8としてきましたが、従来のsasに変更いたします。

2.Gaussian98のリビジョンアップについて

非経験的分子軌道計算プログラムGaussian98のリビジョンをA.9からA.11にアップし、去る5月22日(水)からサービスを開始しました。なお、追加された機能などは次の通りです。

<サービス開始日>
2002年5月22日(水)
<サービスシステム>
VPP800
<新機能の追加および修正された機能>
  1. PBE1PBE(Hybrid)およびPBEPBE(pure)関数が付加されました。
  2. MP2振動数が外部電場下で計算できます(例えば、MP2 Freq Field=..... のように)。
  3. Freq=Number Polar Field=... というキーワードの組み合わせが可能です。
  4. IRC(StepSize=n)が今やConvergence基準を緩めすぎることなく正しく設定できます。
  5. デフォルトとして、SCI-CPMが(かってのG94の場合と同様に)荷電コンペンセーションを停止させるようになりました。
  6. 内部座標の選択は最適値のために改良され、弱い結合の錯体系のためにより良く対応できるようになりました。
  7. Time Dependent DFT法およびHF法を用いた励起状態間の遷移密度の印字は、全ての条件が現在計算されるわけではありませんので、不能化されています。基底状態から励起状態への遷移密度は正しく、現在でも印字されます。
  8. D95基底中のNについての誤った指数は既に修正されました(その結果、該当原子当たり 10 microhartreeのエネルギー変化となりました)。
  9. Dreding/UFF力場におけるO_3_z,P_3+5,P_3+q,S_3+4,S_3+6およびW_3+6という特異な原子タイプは、現在正しい値となっています。以前は、それらには(O_3_zにはO_3'sのように)デフォルト・パラメータが付与されました。
  10. LiのためのPM3パラメータは、E.Anders等の文献(J.Comp.Chem. 14(1993)1301)に基づき更新されました。

(注:(1)〜(10)は紀伊国屋書店オンライン営業部殿の文書から転載)

<変更点の詳細は次のURLを参照してください>
http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Services/Application.html

3.MOPAC2002の運用開始について

MOPAC2002(半経験的分子軌道計算プログラム)を新規に導入しましたのでサービスを開始します。MOPAC2002は現在サービスしているMOPAC2000のバージョンアップ版に相当するもので追加機能や改良がなされています。計算手法によりMOPAC2002とMOS-Fの2種類の構成になっています。なお、MOPAC2000は従来通り、VPP800システムにて利用できます。

<サービスシステム>
SPPシステム
<サービス開始予定日>
 6月5日(水)
<計算依頼方法>
NQSジョブとして計算依頼します。以下のコマンドを用意しています。
並列計算の場合は入力キーワード(MOZYME)が必要です。
MOS-Fの並列計算はありません。
各コマンドは次の通りです。
MOPAC2002 : submopac 入力ファイル [ CPU時間指定 ]
MOS-F : submosf 入力ファイル [ CPU時間指定 ]
新機能などの概要はつぎのURLを参照してください。
http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Services/Application.html

4.データベースCSDのレベルアップについて

データベースCSDは主に有機金属化合物の結晶構造解析に関する文献情報および結晶構造データを蓄積したデータベースです。今回、検索プログラムConQuest(cq)に論文のテキスト情報がリンク機能(IUCrリンクの場合)により、一部のジャーナルのみでですが無料で閲覧・入手できるようになった。

<サービス開始予定日>
2002年6月12日(水)
<データベースの呼出し方法>
SPP> csd <--- データベースCSDの呼出し
CSD> cq <--- ConQuestの呼出し
( オープニング画面を表示 )
( 数秒後,検索画面が表示される )
( 画面のメニューバーのfileからEXITを選択する )
CSD> exit <--- CSDの終了
<参考資料>
本センターでのCSDの利用は次のURLを参照してください。
http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Services/DataBase/CSD/

1994年からCSDシステムのアカデミックユーザの使用取り決めが厳格になりました。1994年以降、一度も「利用条件の同意書」を提出されていない方、または、新規にCSDをご利用になられる方は必ず次の機関まで提出してください。なお、「利用条件の同意書」の用紙は本センター2階事務室全国共同利用掛にあります。過去に一度提出されている方は不要です。

(送付先)
〒 565-0871大阪府吹田市山田丘3-2
大阪大学 蛋白質研究所 蛋白質立体構造データ解析系
ケンブリッジ結晶学データベース担当 御中

5.CDコピー機の運用について

京都大学学術情報メディアセンター(大型計算機システム)では、研究論文、研究成果等をCDで配布される利用者に対する研究支援の一環として、CDを高速でコピーできる機器を購入し、運用することになりました。この機器を運用するに当り、端末室や入出力室で無条件に利用していただくのではなく、プログラム相談室に設置し、相談員が在室中に、CDコピー機を利用していただくことになります。また、利用記録簿を設置していますので、利用者番号、氏名、所属、連絡先、CDの内容、コピー枚数を記入していただきます。

運用開始日: 2002年6月24日(月)
設置場所: 京都大学学術情報メディアセンター北館 プログラム相談室
利用時間: 開室時間内(9:30〜11:45、13:00〜16:00)
付帯条件: 本センター大型計算機システムの利用者番号を有していること
研究成果等が保存されているマスターCDの持参
書込用CDの持参
使用記録簿の記入

6.VPP800のスケジューリングについて

VPP800が大変混雑しているため、会話型並列ジョブ(jobexec)が長時間実行待ちとなり、デバッグ等が進まない状況が発生しています。この状況に対処するために、5月21日(火)から、平日8:00-17:00の時間帯に限って会話型並列ジョブに優先してPEを割り付けるように設定を変更し、サービスを行っています。ただし、会話型並列ジョブが複数ある場合は実行が待たされることがあります。

7.平成14年度CPU定額利用(第2期)の受付について

CPU定額利用制度とは、演算経費(CPU課金)について、予め1口(10万円)、最大3口までの負担を申請することにより、申請額の5倍までの利用を認めるものです。制度の詳細は、ホームページの解説を参照ください。今年度の第2期分の申請受付および利用期間は、下記の通りです。

申請受付: 平成14年7月1日(月)〜平成14年8月21日(水)
利用期間: 平成14年8月1日(木)〜平成14年11月30日(土)

なお、申請方法はメールでの申請を廃止し、次のURLからのWebによる申請に変更していますので、ご注意ください。

http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Information/teiga14.html

8.科学研究費補助金による計算機利用申請書等の取扱いについて

  1. 受付の開始
文部科学省科学研究費補助金(以下「科研費」という)による計算機利用申請は、交付内定通知があった段階から受け付けています。
  1. 利用期限の指定について
先に利用申請時等にお知らせしておりますが、科研費による平成14年度の最終利用期限は、平成15年2月15日(土)です。2月分の利用負担金請求は、科研費とそれ以外とに分けて行います。2月分の科研費に係る利用負担金通知書及び納入告知書は、2月20日過ぎに各経理責任者へ発送予定です。なお、科研費以外の支払い費目のある場合、月額課金である共用ファイル、INSPEC及びPPP(ダイアルアップIP接続)に係る負担金は、2月末日までの月額計算を行い、科研費以外の費目で負担していただくことになりますのでご了承願います。
  1. その他の留意事項

科研費による利用負担金を校費等へ振り替えて支払うことはできません。また、計算機利用申請書における利用負担金支払見込額は、あくまでも利用予定額です。予算管理には、各自、充分ご留意ください。

9.プログラム講習会開催の案内

受講者定員 原則として30名
講習時間 10:30〜16:00
(特に記載がない場合)(なお、早目に終了することもあります)
会 場 京都大学学術情報メディアセンター北館 3階 講習室
申 込 同上 2階 事務室 全国共同利用掛受付カウンター センターホームページの講習会案内からも申し込めます。
http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Services/Course/

【574回】 Java入門

開催日 平成14年6月26日(水)
受付期間 平成14年6月10日(月)〜6月24日(月)
内 容 C言語について基本的な知識を有する人を対象に、Javaアプレットの文法と基本的な書式、Javaコンパイラの使い方、www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jpのホームページでJavaアプレットを公開するための手順、を講習します。

【575回】 AVS基礎

開催日 平成14年7月4日(木)
受付期間 平成14年6月18日(火)〜7月2日(火)
内 容 AVS/Expressを用いて可視化を行いたい方を対象に、AVS/Expressの概要、ファイルフォーマット、および、基本操作についての説明と実習をします。

【576回】 AVS応用

開催日 平成14年7月5日(金)
受付期間 平成14年6月19日(水)〜7月3日(水)
内 容 AVS基礎編程度の知識がある方を対象に、AVS/Expressを用いた開発や機能追加、およびカスタマイズについての説明と実習をします。