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ニュース (全国共同利用版)

             2003年8月号

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目次

1.   スーパーコンピュータの更新について

2.   スパコンのリプレースに伴う開発計画の臨時公募について

3.   グラフィック・ライブラリ(PLOT−WSX)の運用について

4.   連絡所責任者および利用者との懇談会開催の案内

5.   並列ルール抽出プログラム prextの運用について

6.   データベースCSDのデータ追加

7.   欧文OCR装置の運用廃止

8.   プログラム講習会開催の案内

 



1.スーパーコンピュータの更新について


  センターは、スーパーコンピュータを20043月に更新します。次期システムは、HPC2500という11台の計算ノードから構成されるSMPクラスタシステムです。 1ノードは、128CPU512GBメモリの共有メモリ型スカラ並列計算機であり、総理論演算処理能力8,785GFlops、総メモリ容量5,632GB、ディスク容量は8TBとなります。移行スケジュールやサービスについては、決まりしだいニュースなどでお知らせしますが、下記の点に、ご留意頂いて、今年度の計算機利用計画を検討頂きますよう、お願い致します。

  1)
 リプレースに伴い、空調設備および電源設備の改修のためにサービス休止が予想されます。
  2)
 VPP800/63のサービスは、2月中旬までになる可能性がありますので、利用計画は1月末で終えるようにお願いします。
  3)
 次期スパコンでは、MSPからのジョブ投入機能(MVPP連携機能)をサポートしませんので、早めにUNIXへの移行をお願いします。

  なお、スーパーコンピュータの更新に伴う、ご質問、ご要望は、下記アドレスまで、メールでお願いします。

   consult@kudpc.kyoto-u.ac.jp


2.スパコンのリプレースに伴う開発計画の臨時公募について


 本センターでは、全国共同利用の大型計算機システムをより使い易くするために、研究者の方々に開発計画を募集し、便利なライブラリの開発や計算機の使い方のノウハウ提供を行っていただいています。今年度も後期の募集期限が8月末となっています。
 しかし、来年(平成16年)3月にスパコンを置き換えることになり、ベクトル並列機から、共有メモリ型スカラ並列機に変わります。演算能力などの諸元のあらましは、附表1のとおりです。
 ベクトル型計算機に移行するときも、プログラムによって高速化の効果が異なったように、共有メモリ型スカラ並列機に移行するときも、プログラムによって実行時間の比率が異なってきます。また、プログラムに手を加えることで、大きく実行時間が改善されることもあります。
 そこで、規模は小さく処理速度も遅いですが、計算サーバ(spp)としてサービスしている24CPU24GBのスカラ並列機によって、並列機の使用を体験していただきたいと考えています。お手持ちのプログラムを並列機(計算サーバ)で実行したときのVPP800との比較などを行い、結果をご報告いただければ、スパコンの移行に有益なデータが得られ、新しいスパコンでの運用の詳細を決めるときにも参考にできると考えています。
 また、並列プログラミングに関する臨時の講習会も予定しており、開発計画に応募された方にはダイレクトメールでお知らせします。
 
  この臨時公募(並列化技術に関する開発計画申請)に応募される方は、ホームページ

  URL
http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Kaihatsu/

の「並列化技術に関する開発計画申請書
」を紙に打出し、記入して申し込んでください。並列ライブラリの開発、既存のライブラリの並列化など、従来どおりの開発も受け付けていますので、奮ってご応募ください。

【公募期間】 820日から91日まで(必着)
【開発期間】 9月上旬から平成163月まで
【種類】 ・ 臨時公募
       既存のプログラムの並列処理による効果、VPP800との比較
     ・ 通常の公募(公募期間8月29日まで)
       複数の研究分野の利用者に有効なライブラリの開発、移植。
       ノウハウの提供。

                           <附表1.新スパコンのハードウェアの諸元>

項   目                  新スパコン(HPC2500        現スパコン(VPP800

(演算能力)
・ピーク演算能力の総和        8,785 GFLOPS                     504 GFLOPS
1ノードのピーク演算能力          798 GFLOPS                         8 GFLOPS
1CPUのピーク演算能力         6.24 GFLOPS                       8 GFLOPS

    CPU
数              1,408 台/全体
                                                128
個/ノード×11ノード                        63 台
(主記憶)
・総容量                   5,632 GB                           504GB
・ノードあたりの容量               512 GB                        ――――
CPUあたりの容量             ―――               8GB
クロスバネットワーク          4GB/秒(in/out×             1.6GB/×
(ディスク装置)
・総容量                         8TBRAID5              1TB


3.グラフィック・ライブラリ(PLOT−WSX)の運用について


    8
18(月)より、計算サーバ(spp)でグラフィック・ライブラリ(PLOT-WSX)サービスを開始します。
   POLT-WSX
は、汎用サーバ(MSP)で永年サービスを行ってきた、カルコンプ社製のグラフィックス・ライブラリとの互換性(基本ルーチンおよび引数は同じ)があり、基本ルーチンの呼出し、引数は作図結果はXウィンドウで確認でき、また、ポストスクリプト形式に変換、プリンタで印刷することができます。機能の詳細、使用方法については、広報(Vol.2,NO.5)に解説記事を掲載します。

   [
使用例]

    spp[1] frt testplot.f -lplotwsx -lX11
    spp[2] ./a.out

 
ここで、testplot.fはソースプログラム、−lplotwsxPLOT-WSXグラフィック・ライブラリ、-lX11Xウィンドウ用ライブラリの指定です。

 
また、プリンタに出力するには、plot2psコマンドを用いて、ポストスクリプトファイルを作る必要があります。

 spp[3] plot2ps
 spp[4] lpr -Plw outfile.ps

 ここで、plot2psコマンドの出力ファイルは、outfile.psとなります。


4.連絡所責任者および利用者との懇談会開催の案内


 連絡所責任者および利用者の方々に、大型計算機システムの有効利用など、センターに対するご意見・ご要望を伺うために懇談会を下記の通り開催いたします。多数ご参加ください。

                        記

  日 時 : 平成15年9月5日(金) 15:00〜16:00
  場 所 : 学術情報メディアセンター北館(旧大型計算機センター) 3階講習室

5.並列ルール抽出プログラム prextの運用について


    8
18()より、並列抽出プログラムprext(Parallelized Rule Extraction)VPPでサービス開始しています。
 prextは、パターン認識問題に対して学習済みのニューラルネットから言語的識別ルールを抽出するプログラムであり、本センターの開発計画に基づき、姫路工業大学の新居学助手(代表)により開発されたコンプリートプログラムです。

 使用方法等については、広報9月号(91日発行)に掲載されますのでそちらをご覧ください。なお、下記URLからもご覧いただけます。

 http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Service/ProgramLibrary/kyoudai.html



6.データベースCSDのデータ追加


 
データベースCSDは主に有機金属化合物の結晶構造解析に関する文献情報および結晶構造データを蓄積したデータベースであり,検索
および検索結果データの3D表示などの機能が利用できます。
   
今回、英国CCDCより,データ追加のアナウンスがあり,Jul03のデータを6,106件追加しました。(追加は7月28日に実施)

  
<データベースの呼出し方法> SPPシステム>
      SPP
csd    <--- データベースCSDの呼出し
      CSD> cq      <--- ConQuest
プログラムの呼出し

  
<参考資料>
      
利用は次のURLを参照してください。
       http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Service/DataBase/CSD/


7.欧文OCR装置の運用廃止


  
欧文用文字読取装置(OCR)は来る20038月末をもって運用を廃止いたします。ご了承ください。


8.プログラム講習会開催の案内


 利用者の効率のよい利用や、プログラム技術向上のために、ベクトル・プロセッサ、UNIX、各種アプリケーションなどについてのプログラム講習会が定期的に開催されています。

・受講者定員   原則として20
・講習時間    10:3016:00(特に講習時間を指定してある場合を除く)
・会場      京都大学学術情報メディアセンター北館(旧大型計算機センター)3階講習室
・申込方法    TEL075-753-7424または7407
         e-mail: zenkoku-kyo@media.kyoto-u.ac.jp
         直接受付場所:学術情報メディアセンター北館1 全国共同利用掛受付カウンター
         ホームページ: 
                
       http://www.kudpc.kyoto-u.ac.jp/Information/Course/

16回】UNIX入門
 開 日   :平成15925()
 受付期間  :平成159  9()923()
 内  容  :UNIXの基礎的な利用方法について講習する。

 (夏期講習会) ネットワークセキュリティとセンターによるサーバ代行サービス

  開 日    :平成15926()
 受付期間  :平成15910()924(
 内  容  :必要なネットワークセキュリティ対策とセンターのホスティングサービスについての講習、およびホームページ作成
               についての実習