Cray LibSciライブラリ

Cray LibSciライブラリは,Crayシステム上で高い性能を引き出すために最適化された演算ルーチンの集合です.
Cray LibSciライブラリを構成するルーチンの多くは,逐次処理用と並列処理用の両方が用意されており,ともにCrayシステムのアーキテクチャにおいて最高の性能を発揮するように最適化されています.

Cray LibSciライブラリには,次の一般的な数値計算ライブラリが含まれています.

  • BLAS (Basic Linear Algebra Subroutines)
  • BLACS (Basic Linear Algebra Communication Subprograms)
  • LAPACK (Linear Algebra routines)
  • ScaLAPACK (Scalable LAPACK)
  • FFT (Fast Fourier Transform Routines)

さらに,Cray LibSciライブラリには,Crayが開発した次の3つのライブラリが含まれています.

  • IRT (Iterative Refinement Toolkit)
  • CASE (Cray Adaptive Sparse Eigensolvers)
  • CRAFFT (Cray Adaptive Fast Fourier Transform Routines)

なお,FFTW3はLibSciに含まれておらず,別モジュールとなっております. FFTW3は,以下のように,module load コマンドで cray-fftw モジュール(システムA)またはfftw(システムBC)をロードしてお使いください.

例:Cray FFTW 3.3.6.2 をロードする

$ module load cray-fftw/3.3.6.2

現在利用可能なfftw3のバージョンは,OSSのページでご案内しております.

バージョン システムA システムB システムC 対応するCrayコンパイラ
20.03.1 + + + cce/9.1.3 以降
19.06.1 + cce/9.0.2 以降
19.03.1 + (default) cce/8.7.9 以降
18.07.1 + cce/8.7.6 以降
18.03.1 + cce/8.6.5 以降
17.12.1 + (default) + (default) cce/8.6.5 以降
17.09.1 + cce/8.6.3 以降
17.06.1 + cce/8.6.1 以降
16.11.1 + cce/8.1.5 以降
16.09.1 + + cce/8.1.5 以降
16.07.1 + cce/8.1.5 以降

+ : 利用可能
― : 利用不可

バージョン moduleファイル名
20.03.1 cray-libsci/20.03.1
19.06.1 cray-libsci/19.06.1
19.03.1 cray-libsci/19.03.1
18.07.1 cray-libsci/18.07.1
18.03.1 cray-libsci/18.03.1
17.12.1 cray-libsci/17.12.1
17.09.1 cray-libsci/17.09.1
17.06.1 cray-libsci/17.06.1
16.11.1 cray-libsci/16.11.1
16.09.1 cray-libsci/16.09.1
16.07.1 cray-libsci/16.07.1

システムAでは,ログインした時点で,Cray LibSciライブラリが利用できるようになっています.ライブラリのバージョンは,上表に記載のデフォルトのバージョンが設定されています.

システムB,Cにログインした時点では,Intelコンパイラ環境がデフォルトで設定されています.以下のようにmoduleコマンドを実行し,コンパイラ環境を切り替えることで,Cray LibSciライブラリが利用できます.

$ module switch PrgEnv-intel PrgEnv-cray

moduleファイルをアンロードした場合などは,以下のようにmoduleコマンドを実行し,利用したいバージョンのmoduleファイルをロードします.moduleファイル中のスラッシュとバージョンを省略した場合は,上表に記載のデフォルトのバージョンが設定されます.

$ module load cray-libsci

moduleコマンドの詳細は Modules をご覧ください.

Cray LibSciライブラリを利用するにあたり,特別にリンクオプション等を指定する必要はありません. 環境設定 が行われていれば,必要なライブラリが自動でリンクされます.

$ ftn sample.f90

※ 5章がCray LibSciライブラリについての記載となります.

  • manコマンドで個別の数値計算ライブラリごとの説明を参照できます.

    intro_crafft(3s),intro_case(3),intro_irt(3s),intro_blacs(3s),intro_blas1(3s), intro_blas2(3s),intro_blas3(3s),intro_fft(3s),intro_fftw2(3),intro_fftw3(3),intro_lapack(3),intro_scalapack(3)

CCE 8.6以降のリリースノートは,ドキュメント形式では提供されなくなりましたので, $ module help cray-libsci/ で見られる情報をご参照ください.


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