LS-DYNA

Modulesソフトウェアパッケージは、アプリケーションの利用に必要な環境設定をmoduleコマンドを実行することで、動的に切り替えて設定することができます。また、異なるバージョンのアプリケーションを切り替えて利用する際に、簡単に環境設定を変更することができます。詳細は Modules をご覧ください。

module avail コマンドにて、利用できるモジュールファイル一覧が確認できます。

バージョン モジュールファイル名 システムA システムB/C/G クラウドシステム
R15.0.2 ls-dyna/R15.0.2 - AU -
R14.1.0 (default) ls-dyna/R14.1.0 - AU -
R13.1.1 ls-dyna/R13.1.1 - AU -

+ : すべてのユーザが利用可能
AU : 学術研究機関限定で利用可能
- : 利用不可

同時に利用可能なプロセス数は8ライセンスです。

利用状況によってはユーザ当たりの同時利用可能なライセンス数を制限する場合があります。

LS-DYNAの入出力データを扱うプリポストソフトウェアとして、LS-PREPOSTがあります。

バージョン モジュールファイル名 システムA システムB/C/G クラウドシステム
ls-prepost 4.10.5 (default) ls-prepost/4.10.5 - AU -
ls-prepost 4.9.10 ls-prepost/4.9.10 - AU -

+ : すべてのユーザが利用可能
AU : 学術研究機関限定で利用可能
-: 利用不可

moduleコマンドを実行し、環境設定を行います(利用したいバージョンのmoduleファイルをロードします)。 moduleコマンドの詳細を知りたい方は Modules をご覧ください。

$ module load ls-prepost

FastXNiceDCV など、X Window Systemが利用可能な環境でログインした後に、次のコマンドを実行すると起動します。 tssrun コマンドの詳細は 会話型処理 をご覧ください。

$ tssrun --x11 lspp49
※バージョンにより実行コマンド名の語尾(バージョン番号)が異なります。

なおLS-DYNA、LS-PREPOSTの使用方法の参考資料として、メディアセンター北館窓口で紙媒体の講習会資料を先着順で配布しています。(部数に限りがありますので、ご了承ください。)

非線形動的構造解析ソフトウエアLS-DYNAは、陽解法により構造物の大変形、弾塑性、動的接触・挙動を時間履歴でシミュレーションするソフトウエアです。
LS-DYNAは、米国のローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の開発したDYNA3Dを改良したもので、Ver.950から標準機能として陰解法による構造解析や流体解析/熱解析も可能となりました。
陽解法・陰解法の搭載により、通常の線形解析や周波数応答にも対応し、ハイエンド汎用構造解析ソフトウェアとして活用できます。

  • 現象解析 : 下記のような現象に対する解析を行えます。
    • 衝突/衝撃(自動車の衝突等)
    • 塑性加工(プレス成形等)
    • 落下(携帯製品の落下等)
    • 亀裂/破壊(ひび割れ等)
    • 歪を伴う機構解析(ゴムローラーによる搬送等)
  • 接触
        LS-DYNAの接触解析は、20を超えるオプションが有効であり、接触面については固着、剥離、接触、滑り、摩擦などの条件が設定できます。
  • 材料モデル
        100を超す金属、非金属材料モデルが用意されており、材料モデル毎にバネ、ダンパー、剛体、溶接などのさまざまな要素が用意されています。
  • インターフェース
        CADデータや他の構造解析ソフト、その他のシミュレーションソフトとのインターフェースが用意されています。

  • 自動車
  • 航空宇宙
  • 防衛
  • 電気機器
  • 建設・土木
  • 原子力 など

moduleコマンドを実行し、環境設定を行います。(利用したいバージョンのmoduleファイルをロードします)

$ module load ls-dyna
 
## MPP版を利用する場合
$ module load intelmpi/2018.4

コマンド名 種別 備考
lsdyna_sp SMP版、単精度
lsdyna_dp SMP版、倍精度 以下の利用方法はこのコマンドを使用して解説
lsdyna_sp_mpp MPP版、単精度 intelmpi/2018.4 のモジュールロードが必須
lsdyna_dp_mpp MPP版、倍精度 intelmpi/2018.4 のモジュールロードが必須

$ tssrun lsdyna_dp i=[実行ファイル]  ncpu=[並列CPU数(指定しない時は"1")]

実行ファイル、並列CPU数以外にもオプションの指定が可能です。詳細はManual (LS-DYNA KEYWORD MANUAL)をご覧ください。

$ tssrun lsdyna_dp i=sample.dyn ncpu=2
**tssrun** コマンドの詳細は [会話型処理](/run/interactive) をご覧ください。

「d3hsp」…解析計算履歴情報出力ファイル
「messag」…計算実行メッセージ、エラーメッセージ出力ファイル
「status.out」…解析結果出力ファイル
「d3plot」…モデルの3次元形状出力ファイル
「d3dump」…リスタート実行時必要データファイル

バッチジョブで実行するためには、バッチファイルを用意する必要があります。スクリプト内でコマンドラインで実行するのと同様にコマンドを記述し、 sbatch コマンドでジョブを投入します。

#!/bin/bash
#============ Slurm Options ============
#SBATCH -p gr19999b
#SBATCH -t 1:00:00
#SBATCH --rsc p=1:t=2:c=2:m=2G
#============ Shell Script ============

module load ls-dyna

srun lsdyna_dp i=sample.dyn ncpu=$SLURM_DPC_CPUS